園からのお知らせ

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認定こども園捜真幼稚園2022年11月園だより

隣人を自分のように愛しなさい

子育て支援のひかりの子に、子どもを連れて卒園生が戻って来てくれました。その再開でその卒園生のお母様のある出来事を思い出しました。その方は御自分と同様に、3人目を出産されたご家庭に、夕食のおかずを作り届けたそうです。そして届けた際にそのお母様は、「私にお礼はしないで、誰か他の人にしてあげて」と言って帰られたそうです。
 この出来事を私は、おかずを頂いたお母様からお聞きし、何て素晴らしい方なのだろうと感動したことを今でも時おり思い出します。これはまさしく聖書の語る『隣人を自分のように愛しなさい』ルカによる福音書10章27節との行いそのものだと思わされた出来事でした。
忙しい現在、自らの効率や有用性重視、自らの損得が有意に立つ事も多く、見返りを計算して行動しがちではないでしょうか。しかしイエス様の語る隣人を愛する行いとは、ルカ10章30節〜37節に書かれている「良きサマリア人のたとえ」のサマリア人が行ったことを用いて伝えてくださっています。ある人が強盗に会い怪我をして道端に倒れていました。そこへ信仰も地位もある人が通りかかりましたが見て見ぬふりして通り過ぎました。しかし旅の途中でそこを通ったサマリア人(異邦人)は、怪我して道端に倒れている人を看病し、宿に連れて行き、宿の主人にお金を渡し、看病を託してから 身分も明かさず旅を続けるのです。このたとえを通して、イエス様は『誰が襲われた人の隣人になったと思うか』と尋ねるのです。
他者の立場に立ち、自分の犠牲や自らの見返りや他者の目を抜きにし、その人のために助ける行動を起こすことは、決して簡単ことではありません。だからこそイエスはたとえ話しを用いて、隣人とは誰かと私たちに問いかけ、『隣人を自分のように愛しなさい』と、隣人を自分のように愛することを勧めています。
幼稚園に連なる人たちに、イエス様は隣人を愛することを今も語り続けてくださっています。それゆえ捜真幼稚園に連なる人は、イエスの言葉を実践しようとするのでしょう。今年に入ってからもある保護者の方から、「入園前に聞いていた世間の怖い幼稚園ママの様な保護者はこの園にはいなくて、本当に良い方ばかりです。」とお話を伺いました。この様な言葉を届けてくださる保護者のいる園で保育者として過ごせる日々に私は心から感謝いたしました。
イエス様の愛によって様々な出会いの中で、子どもはもちろんのこと、保護者同士も保育者も育ちあう輪が広がって行くことと祈っております。

副園長 岡野 きよみ

 

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