認定こども園捜真幼稚園2024年9月園だより
価値を置くもの
捜真幼稚園の保育は、まず礼拝することから始まります。日頃の保育もそうですが、運動会やクリスマス、卒業式などの特別な行事の日も「まず、礼拝しましょう。」と心を静め、その心を神様に向けることから始めます。先日、研修で教えていただいたことですが、礼拝(worship)とは、“価値を置く”という意味があるそうです。その意味の通り、捜真幼稚園は神様に価値を置き、神様を礼拝することを何より大切にしています。
皆さんは、何に価値を置いて日々を過ごしていますか?この夏、世界が注目したパリオリンピックは本当に感動的で、印象に残る場面や言葉がたくさんありました。金メダルも、アメリカ、中国に続いて日本は第3位だったそうです。メダルを手にした笑顔、メダルを逃した涙、、、様々な姿が目に浮かびます。
一人ひとりの選手は、何に価値を置いて日々を過ごしているのでしょうか。“オリンピック出場”“メダルをとる”、その他にも“全力で取り組む”“心と体を鍛える”“諦めない”などもあるでしょうか。何より大事だなと思うことは、選手たちの価値を置いているものが、選手たちを成長させてくれる、ということです。“価値を置く”、その事柄を通して人は前へ進み、今までとは違う成長した自分になれるのだと思います。それは、メダルを取ること以上に、ずっと尊いことだと思います。
今月の聖句は、『主において喜びなさい。重ねて言います。喜びなさい。』(フィリピの信徒への手紙4:4)です。
私にとって、価値を置いているものは、“神様との交わり”です。祈ること、礼拝すること、それは神様にゆだねることでもあり、自分自身を見つめることでもあります。喜ぶこととは程遠く、苦しくなったり葛藤したりすることも多くあります。けれども、ここでいう喜びは自然にわいてくるような喜びではありません。主において、がポイントです。主がそばにいる、主が共にいる。だから、苦しい時にも葛藤の時にも変わらずに、主が共にいてくださることを喜ぶことができるのです。そして、そのことが今までとは違う自分に成長させてくれる大きな励まし、恵みになると思うのです。
捜真バプテスト教会に続き、私たちも新園舎建築に向けて想像もつかない未来へと一歩前進していきます。子どもたち、教師たち、保護者の皆さんと共に守る礼拝を通して、祈りを通して、捜真幼稚園がますます成長し、そして新しくされて常に喜びをもって歩むことができるよう心から願います。
主幹保育教諭 黒坂綾子