認定こども園捜真幼稚園1月園だより
わすれられないおくりもの
『受けるよりは与えるほうが幸いである』 使徒言行録20:3
森の中の動物たちは、みんな物知りで優しいアナグマが大好きでした。アナグマは、とても年をとっていて、死ぬのがそう遠くはないことを感じていました。でも、死んで体がなくなっても、心は残るということを、アナグマはよく知っていました。アナグマが息をひきとったあと、モグラも、カエルも、キツネも、ウサギもとっても悲しみました。アナグマの心配していた通りでした。みんな、アナグマを頼りにしていましたから、心の支えだったのです。それぞれに、アナグマから教えてもらったことがありました。モグラは切り紙、カエルはスケート、キツネはネクタイの結び方、ウサギはお料理、それぞれに、できるようになったこと、上手になったことがありましたが、それ以上に、ずっとそばに寄り添ってくれた、諦めないで根気よくつきあってくれたアナグマの優しさに胸がいっぱいになっていました。けれども、時が過ぎ、アナグマが残してくれたものの豊かさで、みんなの悲しみは少しずつ癒えていきました。
私の好きな絵本の一冊『わすれられないおくりもの』のお話です。ぜひ、絵本を手に取ってみてください。私の尊敬する児童心理学者、平井信義先生の書物にあった “人が死んであとに残るもの、それは、その人が得たものではなく、その人が与えたものだ。”という言葉と合わせて、私の心に深く刻まれています。
クリスマス礼拝で、年長の皆さんがページェントを通して、この世界に与えられた救い主イエス様の誕生を知らせてくださいました。イエス様の命は、すべての人々を救うための命でした。イエス様の命は、最初から“与えるため”の命として計画されていました。人として誕生し、十字架の死と復活を遂げたイエス様。聖書を通して、イエス様の言葉をいただき、慈しみに満ちた眼差しをいただいた私たちは、感謝して豊かにこの人生を生きていきたいですね。
新しい年も、“私はあなたと共にいる。” という神様の声を聞いて、心を高く上げて歩んでいきましょう。
主幹保育教諭 黒坂 綾子
本日、クリスマス礼拝をお捧げし、2学期の教育標準時間保育が終了いたします。
12月29日~1月3日を除いて冬期保育となり、1月8日より3学期の教育標準時間保育が開始いたします。