園からのお知らせ

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認定こども園捜真幼稚園2018年4月園だより

「君は愛されるため生まれた」

 
これは若い人たちの間でよく歌われる讃美歌です。人は、第一に、神様から愛されるために生まれました。つまり、神様は一つ一つの命を心こめてお造りになり、その命を、愛する対象としてどんなときでも大切にしてくださっているということです。そして、第二に、この命は、人から愛されるために生まれました。家族や周囲の人々に愛されて、人は健やかに成長していきます。
ここで、忘れてはならないことは、人は「良い子」だから愛されるのではないということです。その子が世界でたったひとりのかけがえのない存在であるから、その子の存在そのものが尊いから、人は愛されるのです。何らかの条件をつけて、その条件を満たしたら受け容れるという態度は、聖書の示す愛ではありません。聖書の示す愛は、「その人の存在そのものを大事にしようとする態度」です。
“捜真幼稚園には「悪い子、ダメな子」はいません”というのがわたしの持論です。確かにこどもは「悪い」ことをしますが、たいていの場合、それは大人にとって都合の「悪い」ことなのであって、その子が初めから悪い意図をもってしているわけではないのです。その子の存在そのものが悪い存在なのではありません。また「ダメ」という判断は、しばしば比較によって生じます。つまり、親の期待に達していないと「まだダメだ」という評価になりますし、他の子と比べて劣っていると判断されると「ダメな子」という評価をされます。もし、悪い子、ダメな子がいるとすれば、それは大人のものさしで判断した結果だと言うことができると思います。
子どもは、どの子もその子なりのペースで成長していくのが、最も安心だし、結果的には最もよく伸びていくことなのです。捜真幼稚園では、子どもたちひとりひとりを神に造られたかけがえのない人格として敬意を払いつつ、その子なりの成長のために少しでもお手伝いできればと願っています。
最後に、お父さんお母さんも神様から愛されていますよ。神様はあなたが「良い親」だから愛してくださるのではありません。あなたも、神様から造られた尊い存在だから、すでに愛されているのです。たとえ失敗することがあっても、神様はあなたの存在そのものを否定することはないのです。お父さん、お母さん自身も愛されるために生まれたことをぜひ知ってください。そして捜真幼稚園の在園中にそのことを十分味わっていただきたいと願っています。

理事長 小野慈美
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