園からのお知らせ

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認定こども園捜真幼稚園2019年9月園だより

「キリストの平和」

コロサイの信徒への手紙3:12-17

普通、戦争とは武器を取って戦うことを言います。そして戦争が終われば平和になったと言います。しかし、武器による戦争をしていないときも、戦争は起こっています。たとえば、貿易戦争です。自分の国にだけ都合の良い仕組みを作ろうとして、争いが起こり、武器で戦う戦争に発展することが少なくないのです。
あらゆる戦争は人間の心の中で起こります。平和を壊し戦争を起こす敵は、二つの心です。
①自己中心:自分さえ良ければよい、自分だけが正しいという態度。
②復讐心:いやなことをされたとき、仕返しをしないと気が済まないという態度。
イエス様はこう言われました。「立って祈るとき、だれかに対して何か恨みに思うことがあれば、赦してあげなさい。そうすれば、あなたがたの天の父も、あなたがたの過ちを赦してくださる。」(マルコ11:25)
私たちは、誰かを赦すとき、たいてい「自分は正しくて、相手が間違っている。でも、相手を赦してやるんだ」と考えがちです。つまり、赦しを上から目線で理解しています。赦すということにおいてさえも、自己中心になってしまいがちなのです。
ですから、わたしたちが誰かを赦すというときには、次の言葉を忘れてはなりません。
「互いに忍び合い、責めるべきことがあっても、赦し合いなさい。主があなたがたを赦してくださったように、あなたがたも同じようにしなさい」(コロサイ3:13)。つまり、自分だけが正しいと思っていてはいけない。自分も神様に赦していただかなければならないことがたくさんあることを忘れてはならないということです。個人間でも国家間でも、復讐心を正当化するのは自己中心なのです。平和を壊す敵は、他の誰かではなく、わたしたちの心の中にあります。その敵はてごわくて自分で追い出そうとしても、なかなか出て行ってくれません。他の何かで、心の中が満たされる必要があります。それが、キリストの平和であり、キリストの赦しです。「キリストの平和があなたがたの心を支配するようにしなさい」(コロサイ3:13)。
私たちの心をキリストの平和と赦しで満たしていただくために、「こどもさんびか34番」を心込めて歌いましょう。「キリストの平和(赦し)が私たちの心のすみずみにまで、ゆきわたりますように」。
<2019年8月25日主日礼拝メッセージより>

理事長  小野慈美

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