園からのお知らせ

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認定こども園捜真幼稚園2019年11月園だより

心が動くと日常が輝く

 日本一心を揺るがす新聞の社説と言われ、本も出版された地方紙「みやざき中央新聞」をご存知でしょうか。地方新聞が生き残るために、一般的な新聞の記事ではなく人の心が動く社説や講演会の記事を掲載したことで話題になり、今では全国で読まれている地方新聞です。私も編集長の水谷もりひとさんの講演会を聞き知った次第ですが、講演会で水谷さんは「心が動くと日常が輝きます。人間は心が動かないと行動しない。心が動くと行動する。」と心が動き輝く日常とするためのヒントについて繰り返し語ってくださいました。つまりワクワクして生きることともおっしゃっていました。そのことに深く共感を覚えたのは、日々の保育の中で心が動くことで、ワクワクしながら輝いていく子どもたちの姿を目の当たりにしていたからだと思います。
 先日の運動会でも子どもたちの心は動き、輝く姿がそこにありました。実は運動会の裏で保育者たちは、子どもたちの日頃の遊びがより深められ、より面白く、且つ子どもの心が動き輝やけるようにと工夫をしているのです。子どもが輝く姿が保護者に伝わるためにどの様に表現するか、私たちもワクワクしながらプログラムを編み出しています。今回も2歳児の競技では、大きなかぶ役は保育者が行う予定でアイテムを用意していましたが、子どもがやりたいと言い出し変更、年少組の電車の競技では、競技の中で年少にCDを売るアイドルグループの準備があり、からだだいぼうけんでは小腸をジグザグの平均台にしてはとの提案に、子どもは滑り落ちるイメージがあり、様々なやり取りがありました。この様に子どもと保育者が幾度となく話し合いお互い妥協点を導き出し作り上げていきます。 子どもたちも自分が選び、提案したことを行なっていくので、自然心が動き自ら行動し、輝きを増してゆきます。つまり心が動いている子どもの心に寄り添うことで保育者の心も動き、その心の動きに共感できた時、お互いの心が一つとなり喜びをも共感できるのです。
『同じ思いとなり、 同じ愛を抱き、心を合わせて、思いを一つにして、私の喜びを満たしてください。』

フィリピの信徒への手紙2章2節

 心が動くと人は動く、その他者の心に合わせ、思いを一つにした時に更にお互いの心が揺れ動き、共に喜びに満たされていく。つまり心が一つになるとは、同じ思いになることであり、どちらかの思いに偏ることなく両者のバランスが保たれ、尚心が一つになった状態です。運動会までの子どもたちと保育者のように、お互いの心が動き、一つになると両者共に大きな喜びに満たされるのです。
 皆様の中には初めての運動会で、カメラのファインダーから一部を撮影するかのごとく、大人のフィルターを通して何が出来て何が出来ない、足が早い遅いダンスが上手下手など子どもを評価することが先立ってしまった方もいらしたことでしょう。好成績=成長=喜びとはならないのです。真の喜びは過ごす過程をいかに他者と心を合わせて共に心を動かして豊かに生きるか、そこにこそ本当の幸いがあるのではないでしょうか。
 イエスの愛に満たされた中で私たちの日常が、心が動きワクワクした、輝きに満ちた日々へとなりますようにお祈りしております。                            

副園長 岡野 きよみ
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