園からのお知らせ

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認定こども園捜真幼稚園2020年12月園だより

喜びにあふれて

 新型コロナウイルス感染症に翻弄された2020年も最終月となりました。未だ収束の兆しがないばかりか、益々猛威をふるいつつあります。本当だったら、この年はオリンピックがあって、日本中が活気に満ち、個人的にも目標があったり、挑戦したいこともあったのに、様々な制約のために何もできなかったと思ってしまいます。しかし、子どもたちはどうでしょうか。少しは我慢したこともあったと思いますが。日々目を輝かせながら、今を生きています。先日私は年中組の子どもたちと、岸根公園に行きました。特に楽しんでいたのは、坂を転がって落ちている時でした。きっとあの瞬間はディズニーランドにいる時以上の笑顔だったと思います。子どもたちは今置かれているところで楽しむことのできる天才だと改めて思いました。
  人は、自分のしている物事に意味や見通しを見出せない時に一番ストレスがかかるといわれています。まさに今、私たちは先の見えない感染症がもたらすこの状況に意味を見出せない、終わりが見えない状態にあります。しかし周りをよく見ると、実は神さまは私たちに多くのものを備えてくださっています。その一つひとつに目を向け、意味を見出すとき、過去にとらわれる(~だったら)ではなく、子どもたちのように今を充実して生き、希望を見出すことができるのだと思います。
  クリスマスもそうです。遠い昔の遠い国の物語ではなく、毎年全世界でクリスマスが祝われている意味を見出すとき、本当のクリスマスを経験できます。新約聖書マタイによる福音書2章10節に「学者たちはその星を見て喜びにあふれた」とあります。これは有名な東方の3人の博士たちのことです。彼らはユダヤの国とは遠く離れた国で占星術の研究をしていました。地位も高く富裕層の人たちです。その彼らが、なぜ、遠く離れたユダヤの王様が生まれたからといって、わざわざ遠い道のりを、宝物を捧げに来たのでしょうか。それは、単なるユダヤの王の誕生ではなく、全世界にまた人類全体に喜びをもたらす、神さまの業だという意味がわかったからでしょう。私たちも、クリスマスを今、ここで、自分に与えられた恵みとして意味を見出すことで、喜びにあふれた本当のクリスマスを体験いたしましょう。        

園長 寺田 千栄
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