園からのお知らせ

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認定こども園捜真幼稚園2021年1月園だより

愛の中にじっくりとどまる

 新しい年に思いを馳せる年の瀬となりました。例年と異なり、今年はコロナのことでどれだけ心身を費やし、新しい年もその奮闘はどこまで続くのだろうかと、先の見えない不安を持たれているのではないでしょうか。
 園でも様々な対応に追われ、制限された中で私自身も、コロナ疲れや窮屈さを正直なところ感じています。しかしその様な大人の側で、その日その時を謳歌している子どもたちの笑顔に日々救われてきました。大人にはいたずらに思えるような1歳児の行動も、子どもたちにとっては新たな発見やチャレンジであり、ワクワクしながら挑みます。また2歳児の詩人のようなに溢れ出る心の声には、思わず笑みが溢れてしまいます。他学年との交流活動は減少しましたが、他学年から刺激を受け、目を輝かせ好奇心旺盛に遊ぶ3歳児や、同級生とは明らかに異なる対応をし、お世話する優しい年中や年長の子どもたちの心の育ちに、ほっこりとした気持ちになることもありました。
 この様に子どもたちが、今を子どもらしく謳歌できる原動力はどこにあるのでしょう。それはきっと家族や身近な人々を信頼し疑うことをせず、相手に叱られても、落胆されてもその先に注がれる愛があると信じることができているからでしょう。つまり自分は愛されていると信じ、愛にじっくり留まる事でより深い愛を知るのです。
 園では制限のあるコロナ禍にあっても、変わらず神様に祈り礼拝することが日々の保育の中心にありました。どんな状況であっても、神様の愛が今日も注がれていることを確認しながら、子どもたちや保育者と共に祈りつつ過ごしてきました。その様なある日、2歳児が小さな虫ために全身全霊で祈る姿や、困った友だちの気持ちをその子なりに解釈し、頼まれてもいないのに友だちのことを思い保育者に一所懸命代弁する子どもの姿に出会いました。『愛にとどまる人は、神の内にとどまり、神もその人の内にとどまってくださいます。』ヨハネの手紙Ⅰ4章16節の如し、愛にとどまるところからきていることに気づかされたのです。コロナ禍でも神様の愛の中にじっくりと留まることで、神様が私たちと共にいてくださることを誰より理解し、それを原動力に小さき者へも愛を注いでいたのは、子どもたちであったことを思い知らされた出来事でした。
 先日持ち帰ったおうちの方へのクリスマスプレゼントに、礼拝堂のステンドグラスのイエスさまの写真が飾られています。それは大きな手を広げて私たちを愛で満たそうとしているイエスさまの姿です。周りの雑音が気になり、イエスさまの愛を受けることの難しい大人とは異なり、子どもたちはイエスさまの愛を素直に受け、その愛の中で満たされるゆえに、全身全霊で他者を愛することができるのではでしょうか。
まだ暫くは、コロナとの付き合い方に奮闘する日々が続くことと思います。人との関わりが制限される中にあっても、神様の愛が今日も皆様に届けられていることは変わりません。この様な時だからこそ皆と共に、子どもたちのように素直に神様の愛の中にじっくり留まり、神様の愛に力を頂き小さき者にも愛を注げるよう祈りつつ歩んでいきましょう。年末年始も神様の愛の中で皆様の健康が守られ、平安な時を過ごせますようにお祈りしております。                             

副園長  岡野 きよみ
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