園からのお知らせ

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認定こども園捜真幼稚園2022年9月園だより

「種を蒔く人のたとえ」

 イエス様が話された「種を蒔く人のたとえ」というお話があります。(マルコによる福音書4章1~9節)日本ではまず作物にあった土壌を準備してから種を蒔きますが、イエス様がいらしたイスラエルでは、まず種を蒔くので、種はいろいろな土地に落ちます。このお話でも、種は、道端に、石だらけの土地に、いばらの中に落ち、成長できません。よい地に落ちた種は30倍、60倍、100倍にもなったというお話です。たとえですから、解説(マルコによる福音書4章13~20節)があるのですが、それによると種とは神さまのみ言葉、それぞれの土地はそれを聞く人で、よい土地というのはそれを聞いて受け入れる人だというのです。私たちもみ言葉を聞く、もしくは聖書を読むことがあります。その時、あらかじめ自分をよい人間にして、清らかな心で(よい土地にして)聞く必要はありません。それを聞いて、ただ受け入れればよいのです。そうすれば、神さまの種が私たちをよい土地にしてくださるのです。
 子どもたちに礼拝のお話をするとき、私は種を蒔いている気持ちになります。聞いている子どもたちの中には、目を輝かせて聞いている人、お隣の友だちが気になっている人、ボーっと聞いている人、朝嫌なことがあって、不機嫌な人、今日何して遊ぼうかと心ここにあらずの人、いろいろな人がいるでしょう。ここで、きちんと話を聞く人がよい地であるといっているのではありません。なぜならこのたとえは、「種を蒔く人」だからです。どんな土地でも、蒔き続けなさい。蒔き続けていれば、神さまのみ言葉には力があるからやがてよい土地になる。と言われているのだと思います。
 戦争や、地球温暖化、コロナの脅威、物価高騰、身の回りで言えば様々なストレス、将来への不安と、私たちの心を重く,暗くする出来ごとがたくさんあります。楽しいことばかりではありません。でも、自分にみ言葉を蒔き続けていくと、少しずつ励まされ、勇気と希望が湧いてきます。子どものそばに置かれている私たちは、その成長を望むがゆえに、焦ったり、何とかしてわからせようとしてしまうことがあります。しかし子どもたちの中に、神さまが種を蒔いてくださり、成長する力を与えてくださっていることを信じて、神さまにゆだね
つつ、2学期もともに楽しんでまいりましょう。                   

園長 寺田 千栄

 

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