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認定こども園捜真幼稚園2023年12月園だより

クリスマスの喜び

「ひとりの男の子がわたしたちに与えられた」旧約聖書イザヤ書9:5

 毎年クリスマスをお迎えするアドベント(降誕節)に入ると、子どもたちに「クリスマスって何の日?」と尋ねます。「サンタさんが来る日!」「ケーキ食べる日!」「クリスマスツリー飾るの」といろいろな返事が返ってきますが、さすがに年長組にもなると「イエスさまが生まれた日」と答えます。しかしこれも厳密にいうと、生まれた日ではなく、お生まれになったことを記念する日であります。なぜ、記念するのかというと、上記の御言葉の通り、わたしたちにイエスさまが与えられたからです。
 実際にイザヤ書が書かれたのはイエスさまが生まれる何百年も前のことです。しかし、もう与えられたかのように書かれています。イザヤ書というのは預言の書です。これは予言ではありません。単に未来を語るのではなく、ただ神さまの言葉を預かってそれを皆に伝えたのです。ですからこれはこれからひとりの男の子が生まれますよという予言ではなく、神さまの御意志であり、それは歴史を貫いて世の始めからあり、今も続いているというわけです。ヨハネによる福音書3:16には「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」とその理由が書かれています。
 クリスマスの本当の喜びは、神さまが世の始めから世を愛し、私たちを永遠の命を与える御意志があるということを知ることから始まります。そしてそのためにイエスさまが与えられたことを信じる時、平安が与えられるのです。この世に目を転じると人間の引き起こした戦争、飢餓、自然災害、憎しみ、絶望等々負の思いでいっぱいになりますが、アドベントはそんな中で神さまの光を私の中にお迎えする準備をする時です。2千年前にお生まれになったイエスさまが今日も私の中にお生まれくださることを信じて、希望をもって祈りつつ自分のできることを考える時にしてまいりましょう。                  

園長 寺田千栄

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