認定こども園捜真幼稚園2024年7月園だより
「隣人を自分のように愛しなさい」
マルコによる福音書12章31節
この聖句を知っている人は多いと思います。しかし、じっと立ち止まってこの聖句について考えたことがあるでしょうか。単に人にも優しくしましょうといった倫理ではなく、この言葉には神さまの愛が詰まっているのです。「自分のように」とありますから、自分を愛しなさいが前提なのです。しかし、いつも自分と向き合い、愛していくのは意外と難しいと感じられる方も多いのではないでしょうか。自分でも嫌になる自分に気付いたとき、やりたくないのにやってしまう、またやりたいのに、できないそんな時、私はダメだな。あの人はすごいなと、つい思ってしまいます。しかし、神さまを知っていれば、「あなたは私の愛する子、そのままで十分である」という神さまの声が聞こえてきて、「私は神さまが良しとしてくださった存在なのだから、自分でダメだとは言えない。」と思いなおすことができるのです。
すると、隣人に対しても同じように思うことができます。私は好きになれなくても、あの人も神さまが良しとしてくださっている存在なのだから、私がダメだとは言えない。と存在そのものについては肯定することができるのです。そのうえで、意見の食い違いがあっても、付き合いにくいなと思っても、いいのです。神さまは私たちのことをご存じです。できないことも、情けないこともすべてご存じです。そのうえで、私たちを愛してくださるのです。
子育てをしていれば、この神さまの愛を少しわかることが出来るのではないでしょうか。「なんだかんだ言っても、我が子はかわいい。」これにつきます。神さまはあなたをそのようにご覧になります。「なんだかんだ言っても、〇〇はかわいい!」この〇〇の中に、ご自分の名前を入れて声に出してみてください。このように言ってくださる神さまが一緒にいてくださることを心から信じる又は、望むなら、前に進む力をいただくことができるのです。
園長 寺田 千栄