園からのお知らせ

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認定こども園捜真幼稚園2021年11月園だより

神さまの恵み

キリスト教の暦は、クリスマスを待つアドベント(待降節)から始まり、11月の感謝祭で1年の感謝を神さまにささげます。キリスト教は愛の宗教とよく言われますが、それは神さまからの愛の印である恵を数えるところからきているように思います。
 ところが、実際は神さまの恵みを数えるのは大変です。何もなく順風満帆な時は、いつのまにかそれが当たり前と思い、ともすると自分の手柄のように思ってしまうときもあります。うまくいかないときは、周りのせいにしたり、自分の不運を嘆いたりしてしまいます。

 
 キリスト教を広く世界に広める大きな働きをしたパウロという人がいます。パウロは持病を持っていたようで、その病のために伝道をあきらめるときもあったようです。パウロは神さまにこの持病を取り除いてくだされば、もっと神さまのために働けるのにと、神に3度祈ったとあります。3度というのは繰り返しということです。しかし、神さまからの答えは「私の恵みはあなたに十分である。力は弱さの中でこそ十分に発揮されるのだ」(コリントの信徒への手紙Ⅱ12:9)でした。冷たいように感じますが、パウロはこの答えを聞いて、神さまは自分が思い上がらないように、この病を与えてくださったと悟ったのです。つまりこの病も恵みであるということです。

 
 私たちは、なかなかそうは思えないのですが、しかしうまくいかない、苦しみの中にある時も、それ自体が神さまの計画であり、今はわからないが自分にとっての恵みなのだと思えると、「では神さまお任せいたします。」と祈ることが出来るのではないでしょうか。そして、神さまの力は弱い中でこそ十分に発揮されるのです。「私の力ではこれまでです。あとは神さまの力をお見せください。」と祈りつつ歩んでいきましょう。

園長 寺田 千栄
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